ホームページの効果を計測するための方法
クリニックなどの医療機関においてホームページの集患効果を検証する方法は、いくつかありますが、ECサイトなどのように購入・問い合わせ数でしっかりと計測できないことが多いために、アナログな方法も含めて複数の方法で確認していく必要があります。
今回は、ホームページがどれだけの効果を生んでいるかを知る方法についてお伝えしたいと思います。
1.新患の問診票でアンケートをとる
アナログな方法ではありますが、まずは新患の初診の問診票やアンケートで、何を見て来院したのかを問うことが必要です。
クリニックや歯科医院という業態では、ECサイトなどのようにコンバージョン計測(購入やお問い合わせ数)が明確に計測できるわけではないので、ホームページをはじめ、駅看板や電柱広告などの広告媒体がだけ役立っているかを計測するには、アンケートを取るしかありません。
実際にこれをやっていくと、各種広告媒体の費用対効果が目に見えて分かってきます。
例えば、「当院を受診されたきっかけは何ですか」といった感じで、以下のような項目を作ってみてはいかがでしょうか。
- 自宅または職場の近くだから
- 友人知人からの口コミ
- 駅看板をみて
- 電柱広告をみて
- ネット検索で当院ホームページを見つけて
- 医療機関の検索サイトなどをみて
- その他
「看板を見て」というのは、実際にはちらほらというほどでしょう。
看板の意匠制作費・年間掲載費用は高額になりがちです。何人の患者さんが来てくれれば採算が合うかレセプト単価から計算できると思いますので、費用対効果を考えて採算が合わない場合はどんどん削減していきましょう。
地理的な優位性や口コミを除けば、もっとも効果を得やすいのはホームページです。
実際にホームページからの集患に成功しているクリニックや歯科医院では、月間の新患の多くはホームページを見てという結果になっています。
2.Googleマイビジネスのアクティビティで確認する
Googleマイビジネスとは、事業所や店舗の情報を無料で掲載でき、ユーザーとの交流や告知、商品掲載などができるサービスで、地域に根差したローカル色の強いクリニックや歯科医院にとっては必須のサービスです。
Googleマイビジネスをうまく活用すれば、キーワード検索された際にGoogleマップにプロットされて表示されるようになる可能性があり、表示されればホームページへのアクセス数や電話の問い合わせが格段に伸びていきます。こうした取り組みを俗にMEO対策(MapEngineOptimization 地図検索エンジン最適化)といわれます。
Googleマイビジネス内に必要な情報をできる限り登録して利用していると、1か月間でこのGoogleマイビジネスを経由して電話を掛けた回数や経路を調べた回数、ホームページへアクセスした回数などを知ることができますので、ホームページの効果を知る一助になります。
3.アクセス解析の活用
Googleアナリティクスというアクセス解析ツールを無料で利用することができますが、このツールで工夫して設定を行うことで、ホームページ内の電話をタップして電話を掛けた回数や、サイト内の動画を再生した回数、問い合わせ数など、特定のアクションについて計測することも可能です。
また、Google広告やYahoo広告に出稿されている場合は、広告をクリックしてホームページにアクセスしてきた方の数や、そうした方が電話や問い合わせにつながった数など、インターネット広告の効果測定にも役立てることができるので役立ちます。
さらに、ホームページにアクセスしてきて、すぐにほかホームページから離脱してしまった方や、じっくり見られているページ、あまり見られていないページ、離脱するきっかけになっているページなど、様々な情報がアクセス解析からは得られます。
ホームページを改善、見直していくためのヒントになる情報が満載なので、ぜひ活用していただきたいところです。
どうすれば、集患効果のあるホームページになるのか?
ホームページへのアクセス数は伸びているのに患者さんが増えない、電話をかけたり経路を調べたりにつながっていないという場合、ホームページが使いづらかったり、魅力的でない、情報量が少ないなどという原因も考えられます。
まず、患者さんの立場に立ったホームページになっているでしょうか?
患者さんが何を知りたいのか? 何を見ていこうと思うのか?
他の競合クリニックと何が違うのか?
そうした目線で今のホームページが十分なコンテンツがあるかどうかを見直してみてください。
これが最低限ホームページを検討するうえで最低限クリアすべきことです。
そのうえで、様々なキーワードで検索上位に表示されるようにするための取り組み(SEO対策、コンテンツSEO)をし、インターネット広告やSNSなどを活用して集患していくという、WEB集客・マーケティングの取り組みへとつなげていきます。